旅行代理店の主催するパックツアーが全盛です。でも、どなたにもきっと覚えがあることでしょう。友だちとワイワイいいながら目的地を候補にあげ、調べ、いろいろな人の話を聞き、コースを決め、連絡を取って旅の準備をした楽しかった経験が。そういう旅は、パックツアーの何倍も楽しみの量が多かったとは思いませんか。なにしろ出発する何週間も何ヶ月も前から旅に出たような気分になれるのですから。家作りもこれに似ています。人まかせにしては、一生に何度とない、大きな楽しみのチャンスをみすみす逃すことになりましょう。計画を立てて準備する楽しさは、ひょっとすると計画を実行するよりもっともっとわくわくすることかもしれません。間取り作りは、その第一歩のたいせつな仕事です。そして家作りのなかでも、一番楽しくておもしろい作業です。日本には幸い3尺モデュールという便利なものがありますので、住宅設計のプロでなくてもしろうとでも間取図を作ることが可能です。誰にでも完成できる簡単なこととはいいませんが、誰でも試してみることのできる夢のある作業です。結果として、旅行計画書を持って旅行代理店へ相談にいくように、プロの力を借りなければならなくなるかもしれません。でも間違いなく、あなたの作った間取り図はたとえ未完成であったとしても、プロの設計者にとって重要な参考資料になるのです。決して無駄なことではありません。ともかく取りかかってみましょう。おもしろくて夢中になってしまうことは請け合います。子供部尾が必要になったから4人家族用の住宅を、というのでは安易すぎます。10年したら、同居している家族の数は二人になるかもしれません。増えていることもあるでしょう。店舗や仕事場付き住宅にする必要はないのか、二世帯住宅にしてひとつを賃貸用とする案は?今回建てる住宅はそのままで何年住むつもりなのでしょうか。実際どうなるかは誰も正しく予測できなくて当然ですが、あまりにも現在の家族にピッタリ合わせすぎないことがたいせつです。といって遠い先の特殊な状況を想定して今からその準備をしておくのもどうかと思います。大きな変化があっても、ショックを少々和らげて受け入れられるぐらいのゆとりをもった家作りを心がけ登記所には土地に関する図面として、公図と実測図という二種類があり、誰でも閲覧してコピーを取ることができます。ただし、このうち公図はだいたいの上地の形を表しているだけのものであって正確な土地の図面ではありません。比較的信頼できるのは実測図のほうですが、100%正確とはいいがたいものだということを頭に置いておきましょう。